JavaScript Promiseの本

去年の6月23日にJavaScript Promiseの本 Ver 1.0をリリースしてから今日でちょうど一年になります。

そして、ECMAScript 2015(aka. ES6)も2015年6月18日正式版がリリースされました。

これに合わせてES6の正式版に対応したPromise本 Ver 1.5をリリースしました。 1.4までの変更点は以下を参照してください。

またリリースノート自体は以下にまとまっています。

Ver 1.4 - 1.5の変更点

環境的な変更が多いので、文章的には大きく変わってないです。

中国語、韓国語版をリリース

詳細は以下に書いてありますが、JavaScript Promise迷你书(中文版)[한빛미디어 eBook] JavaScript Promiseがそれぞれリリースされました。

book cover

iOSやAndroidでもエディタが一応操作可能になった

codemirror2015-02-23 22_30_56

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ECMAScript 6正式版に対応

  • ECMAScript 6の策定完了後の変更点 #232

具体的な変更点は直接Diffを見たほうが把握しやすいと思いますが、仕様書へのリンクや策定中であった表記、対応ブラウザに関する記述などを変更しています。

Chapter 3

  • assert.deepEqualの使い方が間違っているのを修正 #218

Chapter 4

  • Notification APIの判定方法を変更 #236
    • サンプルコードをNotification APIが使えるかどうかの部分を変更してます。

Ver 1.4 - 1.5までは翻訳版のリリースやECMAScript 6正式版への対応などが中心なので、文章の構成自体は変化ないと思います。

ECMAScript 2015も正式に出たことなので、Promiseについてまだ知らない人はJavaScript Promiseの本を読んでみるといいかもしれません。

また、O’Reillyの方からPromiseについて扱うJavaScript with Promisesという書籍が出るようです。(最初は2014年5月22日発売とかでこれに合わせてPromise本を出す目標にしていましたが、実際に出たのは一年後…)

> Chapter 6 Combining ECMAScript 6 Features with Promises

こちらの書籍はPromise本ではまだ扱っていないES6の機能同士を使った(例えばGeneratorとPromise)話などがあるようです。

今後

こういう形態で書籍を公開したのは、常に書籍が更新出来るようにしたいからでもあります。 – JavaScript Promiseの本を書きました | Web Scratch

とあるように、公開から1年ぐらい経ちますが今もちょこちょこ更新されています。

Promise APIはウェブ標準の色々なAPIで使われていて、今後も増えていくと思います。

Promise本はそのAPIの組み合わせ方というよりも、Promise自体はどういう特性のものだっけ?という話を中心に書いています。

今回、ES6がEcma標準(Ecmaという標準化団体によって承認されたデファクト標準)となりましたが、 ECMAScriptはISO/IEC 16262としても標準化(デジュール標準)されています。

最近、ES6のISO/IEC JTC 1での審議を手伝ってるのもあってES6の仕様の方を読んでいます。

その過程で何か見つけたらPromise本の方へと反映したり、まだIssuesがあるのでそれをやっていったり、Cancelable Promiseの話が未だに終結してないのでその辺を見ていく感じだったり、unhandled rejectionへの対応等の話を追加していくかもしれません。

という感じです。

とりあえずECMAScript 2015(aka. ES6)のEcma標準化おめでとうございます。