Exampleテスト

自分がそう呼んでいるだけなので、正式名称があるのかよくわかりませんが、

あるライブラリを公開する際に、exampleディレクトリにそのライブラリを使って実際に動くサンプルコードを作って、それを実行するテスト

というのを示しています。

Go言語のExampleと近いような気がします。

以下のスライドでも簡単に解説してますが、この記事はExampleテストのメリットやNodeモジュールでのやり方について書いていきます。

Exampleテストの利点

以下は思いついたExampleテストの良いところですが、これについて簡単に解説します。

  • 始めるのが簡単
  • 実際に動くサンプルコードが作成できる
  • ドキュメントの一部になる
  • package.jsonの設定ミスとかをチェックできる

始めるのが簡単

多くの人はライブラリを書いたらREADMEにサンプルコードを載せたりすると思います。 それを実際のファイルとして作れば大体Exampleテストのやることは完了です。

典型的なExampleテストの作り方は以下のような感じです。

  1. example/ディレクトリを作成
  2. npm install --save-dev ../ ローカルモジュールでテストしたいライブラリを読み込む
  3. ライブラリを使ったサンプルコードを書く

コマンドで見ると以下のような感じですね。

mkdir example
cd example
npm install --save-dev ../
# example.jsを作成...
# => example.jsを実行
node example.js

こうして作ったexample.jsを実行した結果が正常終了ならば、Exampleテストをパスしたという単純なものなので特別なテストフレームワークなども不要で導入は簡単だと思います。

こうして作ったexample.jsnpm testなどで実行するようにすればExampleテストができます。

  "scripts": {
    "test": "(cd example && npm install && node example.js)"
  },

また、ロジックテストを書くことが難しいライブラリでも、単純に実行するだけなら書くことは簡単で少なくても実行して例外がでないというチェックを簡単に取り入れることが利点の一つです。

実際に動くサンプルコードが作成できる

例えば、require("some")して使うsomeライブラリを公開するとした場合、 ローカルモジュールを使うことで、サンプルコードからrequire("../lib/some")のような相対パスが不要になります。 node_modules以下にインストールされるので、ユーザーがライブラリを使うのと同じようにrequire("some")と書くことができます。

例えば、azu/browser-runnerのExampleテストではローカルモジュールとして本体のライブラリを読み込んでいるため、browser-runner/example.jsには相対パスが出てこないようになっています。

var BrowserRunner = require("browser-runner");
var runner = new BrowserRunner({
    "browser": "phantomjs"
});
runner.runBrowser("http://example.com").then(function () {
    console.log("FINISH EXAMPLE!");
}).catch(console.error.bind(console));

つまり、ユーザーがコピペで動かせるようなサンプルコードが作れる事につながります。

実際に動かせるサンプルコードはドキュメントとしても役立つのでExampleテストはドキュメント的な性質もあるかもしれません。

後は、この作ったexample.jsをnpm testとかで実行するようにするだけで、CIとかでも自動的にExampleテストが走るので便利です。

  "scripts": {
    "prepublish": "npm run build",
    "test": "mocha && (cd example && npm run example)"
  },

package.jsonの設定ミスとかをチェックできる

package.jsonの”main”や”files”、npmignoreなどが色々合わさってnpm publishされるため、publishしたものにファイルが入ってなかったりそういうミスは結構多いです。

npm publishのパターン的なものを使ったりdependency-checkなどでチェックしたりすることである程度カバーできます。

Exampleテストをするときにローカルモジュールとしてインストールして試せば、実際にその時点のpackage.jsonが使われるのでpackage.jsonのミスに気付きやすくなります。

例えば、“bin”のパスが間違ってたりするとExampleテストからコマンドを叩こうとするテストを書いておけば例外が起きるのでパスの間違いに事前に気付くちゃんとが増えるといった感じです。

おわりに

Exampleテストはサンプルコードを実行した結果が正常終了であるという前提のため、異常系など全部をカバーするのは難しいと思います。 そういうのはロジックテストなど普通のテストでやるほうが楽で、両方できるとカバー出来る範囲は広がります。

テストを書くのが難しそうなものであった場合にとりあえずexampleだけでも書いて実行できるようにしておけば、結構安心感がでるのでオススメです。