ECMA-414 ECMAScript Specification Suiteについて
ECMA-414 ECMAScript Specification SuiteというECMAScript関係の仕様をまとめたEcma仕様が公開されている。
背景については以下を参照。
For ECMA-262 (the main ECMAWScript standard), we now have an agreement with ISO that we will not fast track it anymore; instead, the ECMAScript Suite ECMA-414 will supercede it (with normative references also to the needed Ecma standards), and the other redundant standard ISO IS 16262 (which is out of date) will be withdrawn. The only standards in common will be ECMA-414 (on the way to fast track), which happened after the Dec 7 ECMA GA. – https://github.com/littledan/tc39-notes/blob/master/es7/2017-01/jan-25.md#5-report-from-the-ecma-secretariat
今は、ECMA-262(ECMAScript)の国際標準としてISO/IEC 16262があるけど、今後はISO/IEC 16262は更新しない。 代わりにECMA-414 ECMAScript Specification Suiteを国際標準にしていくよ。
という話。
デファクトとデジュールの違いは以下を参照。
ISO標準(国際標準)ってどんなフローで決まるのって話は以下を参照。
ECMA-414って何?
ECMA-414 ECMAScript Specification Suiteとは、ECMAScript関係の仕様を集めた仕様です。
このSuiteは、以下の仕様のlatest editionを参照する仕様です。
- ECMA-262 - いわゆるECMAScript
- ECMA-402 - Internationalization API Specificationの仕様
- ECMA-404 - JSONの仕様
- TR-104 ECMAScript® Test Suite テストスイート
ECMA-414 ECMAScript Specification Suiteは、ECMA-262とECMA-404が必須で、ECMA-402とTR-104はオプショナルです。
このECMA-414 ECMAScript Specification Suiteは 参照する仕様自体が増えたり、減ったりした場合はSuiteも更新します。 しかし、参照する仕様の中身が変化した場合は、Suiteは変化しません。
ISOとしてECMA-262の標準化するのは毎年更新するのは大変なので、 ECMA-414(Suite)をISO標準化して、中身の管理はECMA側でやれるようにするための仕様。
要約
ECMAScriptのデジュール(ISO標準)はあるといいのだけど、毎年更新するデファクト(Ecma)をデジュールにするのはコストや時間が難しい。 なので、デファクトを参照するデジュールの標準仕様があるといいんじゃない?
ECMA-414 ECMAScript Specification Suiteは、最新のECMAScript仕様を参照するよという仕様(10ページしかない仕様)。 ECMAScriptの仕様が更新されたら、自動的に最新のECMA-262仕様を参照するという仕様です。
ECMA-414 ECMAScript Specification Suiteはこの図が全てというほど小さな仕様。
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